海外旅行に行く時に、スマホや携帯の使用について不安になることはないですか?
観光スポットの情報を調べたり、旅行中に撮った写真をSNSへ投稿したりなど、海外でもスマホを使いたい場面は多いと思います。
でも通信環境は気になるし、「あとから高額な請求が来るんじゃないか」と心配になる人もいるんじゃないでしょうか?
海外でスマホ・携帯電話を使う方法としては以下の6つが挙げられます。
- 通信を完全に遮断してカメラ機能だけ使う
- データローミングはオフにして通話だけ使う
- ホテルや施設のフリーWi-Fiだけ使う
- 国内キャリアの海外プランを使う
- プリペイドSIMを購入する
- Wi-Fiルーターをレンタルする
結論から書くと海外でインターネットを使いたい場合は、一人ならプリペイドSIMを購入、複数人ならWi-Fiルーターをレンタルしてシェアしたほうが圧倒的に安くて便利なのでオススメです。
ということでこの記事では海外でスマホ・携帯を使う際の6つの方法について、それぞれの利用方法や、メリット・デメリットについて分かりやすくまとめてみました。
これから海外に行かれる方の役に立てば幸いです。
1. 海外でスマホ・携帯のカメラ機能だけ使う方法
海外ではスマホの電波通信を完全に遮断して、カメラや目覚ましなどの通信を必要としない機能だけ使えればいいという場合の設定方法です。
仕事じゃなくて旅行なら、たまには全ての通信を遮断して「デジタルデトックス」を満喫するというのもアリですよね。
設定方法
データ通信を切るには「機内モード」にするだけなのでとっても簡単。ネットや電話は利用できませんが、オフラインのゲームやカメラ、時計機能などは使えます。
画像ではWi-Fiもオフになっていますが、オンにしておけばホテルや飲食店などのフリーWi-Fiでインターネット通信を使うことができます。
メリット・デメリット
- 設定が簡単
- デジタルデトックスでスマホ断ちを満喫
- 通信の必要なアプリが一切使えない
- 緊急の連絡などができない
でもこの方法だと緊急時などに、連絡をすることも受けることもできないので少し不安ですね。そんな時は2番目の方法もあります。
2. 海外でネットを使わず電話だけを使う方法
海外旅行中はネットは使わないけど、電話やSMSだけは使いたい!という場合もあるかもしれません。そんな時はデータローミングをオフにすればオッケー。
通常はデータローミングはオフになっていると思いますが、念のため設定を確認しておきましょう。
設定方法
データローミングの設定もスマホで簡単にできますが、少しだけややこしいので手順を追って説明します。
iPhone(iOS 11、au)の場合
データローミングをオンにするとネット回線に繋がり通信料が発生してしまいます。グローバルCDMAというのは通信方式の切り替えによって通信事業者を変えたい場合などに使用しますが、これも意図しない高額請求を避けるためにオフ。
4Gやモバイルデータ通信もオフにしておかないと、アプリによっては意図せず電波を受信してデータ通信をしてしまう場合もあるようです。
Androidの場合も「設定 > 無線とネットワーク > もっと見る > モバイルネットワーク」と開くとデータローミングの設定ができます。
iPhoneもAndroidも機種やバージョンによって設定画面が多少変わりますが、基本的には同じような方法です。
帰国したら4Gとモバイルデータ通信をオンにしないとキャリアの電波が使えないので設定を戻すのを忘れないようにしましょう。
メリット・デメリット
- 緊急時や仕事などの連絡ができるので安心
- 通話料が高い
海外では通話料がバカ高いだけでなく、着信側にも料金がかかります。よっぽどのことがない限りは電話は使わずに、LINEなどの無料通話を使ったほうが良いです。
ということで次はネット通信を使うための方法を紹介していきます。
3. 海外でホテルや飲食店のフリーWi-Fiだけを使う方法
海外はフリーWi-Fiの環境が整っているところも多く、ホテルや飲食店だけではなくショッピングモールや公共交通機関で無料のWi-Fiを使えたりします。
有料の場所もあったりしますが、頻繁にスマホを使わないようにすれば、ホテルや飲食店のWi-Fiだけで間に合わせることも十分可能かもしれません。
利用方法
Wi-Fiだけを利用する場合は「機内モード」に設定して「Wi-Fi」だけオンにしておけば、データローミングで通信料がかかることはありません。
フリーWi-Fiはパスワードが必要な場合と、空港やショッピングモールなどパスワードがなくても使える場所があります。
パスワードが必要ない場合は勝手にWi-Fiに繋がる場合もありますが、設定アプリの「Wi-Fi」から選んで接続することもできます。
フリーWi-FIでも接続前に現地語のWEBページが表示されて操作が必要な場合もあります。画面の指示通りに操作しても上手く繋がらない場合もあるようです。
またホテルやカフェでは無料でもパスワードを設定している場合が多く、その場合は鍵アイコンが付いていますが、施設利用者であればパスワードを教えてくれるのでスタッフさんに聞いてみましょう。
パスワード設定されている場所は有料の場所もあるので、接続前に確認が必要です。パスワード設定がない場所なら勝手に料金が請求されることはないので安心して利用することができます。
メリット・デメリット
- 無料で使える
- データ通信量を気にしなくていい
- 余計な荷物が増えない
- Wi-Fiスポットを探す手間がかかる
- 接続が不安定な場合がある
- セキュリティ面で不安がある
- 有料の場合もある
無料で便利なフリーWi-Fiですが、鍵アイコンの付いていない公共Wi-Fiは、ハッカーにとってはロックされていない金庫のようなもの。仕事の大事なメールや、IDやパスワードの送信などは控えたほうが良いです。
しかし気を付けていてもフリーWi-FiでSNSのアカウントを乗っ取られたりする場合もあります。また旅行だと移動中に調べ物をしたい時も多いと思うので、初めて行く場所だとWi-Fiスポットだけを頼りにするのはちょっと不安ですね。
4番目以降は料金はかかりますが、セキュリティの心配なくどこでもデータ通信ができる方法を紹介していきます。
4. 国内キャリアの海外定額プランを使う方法
ドコモ、au、ソフトバンクの3大キャリアは、海外の提携事業者の電波を利用した海外定額プランを提供しています。世界中の多くの国でインターネット通信をすることができますが、少し金額が高いのがデメリットです。
ドコモとauは国内で契約中のプランのデータ容量の範囲内で海外でも980円/24時間で使えるサービスがあり、容量をオーバーすると国内と同じように翌月まで通信制限で速度が遅くなります。
3社ともに提供している海外定額プランは、約25MBまで1,980円/日、25MBを超えて制限なしのプランが2980円/日となっています。
3泊4日の旅行だと980円のプランで3日分としても2,940円、ダブル定額のプランでも25MBはすぐに超えちゃうと思うので、制限なしの2,980円×4日で11,920円もかかってしまいます。
利用方法
▼契約中プランのデータ容量を使う場合
ドコモとauが提供している、契約中のデータ容量の範囲内なら980円/24時間で使えるプランは事前の申し込みが必要です。また、契約中のプランによっては使えない場合もあるので詳細は公式サイトでご確認ください。
ドコモ:パケットパック海外オプション
au:世界データ定額
▼データ量が無制限のプランを使う場合
約25MBまで1,980円/日、25MB以上が2980円/日になるプランは、ドコモ、au、ソフトバンクともに基本的には事前の申し込みなしで使え、海外に到着するとSMSで定額プランを使える国かどうかお知らせが届くようになっています。
こちらのプランも加入中のプランや機種によっては利用できない場合があるので、詳しくはそれぞれの公式サイトをチェックしてください。
ドコモ:海外パケ・ホーダイ
au:海外ダブル定額
ソフトバンク:海外で使う
※上記は2018年11月時点の情報です。サービス内容は変わる可能性がありますので、最新情報は各会社のサイトをご覧ください。
メリット・デメリット
- 電話やSMSも使える
- 電波の届く限りどこでも使える
- 余計な荷物が増えない
- 料金が高い
国内キャリアの海外定額プランだと電話も使えますが、通話料はもちろん高くなるのでLINEとかの無料通話を利用したほうが良いですね。
海外旅行では「電話を使わずにネットだけでいいので、なるべく安く利用したい」という人が多いはず。そんな人たちには5番目、6番目の方法がオススメです。
5. 海外でプリペイドSIMを利用する方法
プリペイドSIMとは使える期間や容量などが決まっている、使い切りタイプのSIMカードですが、海外旅行中にスマホでネットを利用するならプリペイドSIMが圧倒的に安くてオススメです。
例えば3泊4日で台湾に行く場合、キャリアの海外プランだと一番安い980円/24時間のプランでも3日間使ったとしたら2,940円かかりますよね。
これがプリペイドSIMだとわずか800円ほどで5日間データ容量無制限の4GLTE高速通信を利用することができます。1日じゃないですよ?5日間で800円です。
プリペイドSIMを利用するためには、SIMフリーの機種を用意するか、SIMロックの解除が必要になりますが、SIMロックの解除は各キャリアのサイトから簡単にできるのでぜひ挑戦してみてください。
利用方法
▼SIMロック解除とは
SIMフリーのスマホを新たに買う場合、性能の低い安い機種でも1万円ぐらいはするので、現在使っているスマホをSIMロック解除するほうがオススメです。
ドコモ、au、ソフトバンクなどのキャリアで契約すると、通常はSIMロックによって他社のSIMが使えないように利用制限がかかっていますが、2015年から総務省がSIMロック解除を義務化し、自由にキャリアを変更することができるようになりました。
つまりSIMロックを解除すれば、使用中の端末でUQ mobileやmineoなど最近人気の格安SIMに乗り換えることもできるわけです。
▼SIMロック解除の条件
ただしSIMのロックの解除には条件があります。ドコモ、au、ソフトバンクともに細かい違いはありますが共通して以下のような条件になっています。
- 対象機種であること(古い機種は対応していない)
- 機種を購入してから100日が経過していること
- 一括購入した場合は100日以内でも解除可能
▼SIMロック解除の方法
ショップでSIMロックを解除してもらうこともできますが、手数料が3,000円ほどかかってしまいます。WEBサイトから申請したほうが簡単で無料なのでオススメです。詳しくは各キャリアのサイトでご確認ください。
ドコモ:SIMロック解除の手続き
au:SIMロック解除のお手続き
ソフトバンク:ソフトバンクの携帯電話を他社で利用する/SIMロック解除
▼プリペイドSIMを購入する
プリペイドSIMは現地の空港などにも売っていますが、混雑して時間がかかったりするのと、Amazonで買ったほうが安く買えて事前に準備もできるので旅行前に購入しておいたほうが良いです。
僕も以前台湾に行った時にはAmazonで購入しましたが、滞在中は快適にネットを使うことができました。
注意点としては注文してから届くまでに時間がかかったりするので、出発前に余裕を持って注文しておいたほうが良いです。
また、挿しただけで使えるSIMカードもありますが、スマホの設定をいじらないといけない場合もあるので、現地で購入して設定にとまどう可能性も考えると日本で買って事前に設定方法を確認しておいた方が安心です。
メリット・デメリット
- 金額がとにかく安い
- 電波の届く限りどこでも使える
- SIMカードだけなので荷物は増えない
- 手続きや設定が少しめんどくさい
安くてお得なプリペイドSIMですが、機種を分割で購入して100日以内でどうしてもSIMロック解除ができなかったり、手続きがめんどうで嫌だっていう人もいると思います。
そんな人には最後に紹介するレンタルのWi-Fiルーターがおすすめ。プリペイドSIMよりは金額が高くなりますが、設定は簡単だし、複数人で割り勘してシェアすることによって安く使うことも可能です。
6. 海外用のレンタルWi-Fiルーターを利用する方法
レンタルのWi-Fiルーターは面倒な手続きなどもなく、空港で受け取り・返却できるので利用しやすいのがポイントです。
空港によっては利用できる業者が少ない場合もありますが、宅配してもらうこともできます。でもわざわざ返送する手間や送料を考えると、最寄りの空港で受け渡しできる業者を選んだほうが結果的に安上がりで便利だと思います。
例えば台湾に3泊4日で旅行する場合だと、データ容量1GB/日のプランで1日あたり1,000円ほどで利用できます。4日で4,000円ですが、4人でシェアすれば一人1,000円で済みますね。
利用方法
基本的な利用方法は次のような流れになります。
- 各社のサイトで事前に予約
- カード決済またはコンビニ後払いなどで支払い
- 出発当日に空港、または事前に郵送で受け取り
- 帰国日に空港で返却、または郵送で返却
当日レンタルを受け付けている業者もありますが、在庫がなくてレンタルできなかったり、事前予約のほうが「早割」なども適用されて安くなるのでWEBで予約しておくほうがオススメ。
おすすめの海外用レンタルWi-Fi
安くて評判も良いオススメの海外用レンタルWi-Fiは以下の3つです。
おすすめ順に紹介しますが、渡航先の国や地域で一番安いところも変わってきますので、詳しくは各サイトで料金を確認してみてください。
イモトのWiFi
特徴 | 料金が安い 200カ国以上で使える |
---|---|
受け渡し方法 | 空港(受渡手数料:500円(税抜)) 宅配(受取:500円(税抜)、返却:郵送(実費)) |
利用できる空港 | 6ヶ所(新千歳・成田・羽田・中部国際・関西国際・福岡) |
支払い方法 | クレジットカード・後払い(コンビニ、郵便局・銀行) |
料金 | アメリカ:780円〜/日 ハワイ:780円〜/日 韓国:540円〜/日 香港:540円〜日 台湾:540円〜/日 イタリア:780円〜/日 フランス:780円〜/日 オーストラリア:780円〜/日 |
同時接続台数 | 5台まで |
サポート | 24時間365日(メール・電話) |
イモトアヤコさんがイメージキャラクターを務めており、CMもよくやっているので海外旅行に行ったことがなくても知っている人は多いんじゃないでしょうか?
2012年までは「グローバルデータ」という名前でしたが、芸能人の名前をサービス名にするという大胆な戦略で一気に知名度を獲得しています。
インパクトだけではなくサービス内容も充実。料金はどこの国でも業界最安クラスなだけでなく、数カ国で使える周遊プランなどもあります。
また、お得なキャンペーンも頻繁にやっているのでぜひ公式サイトをチェックしてみてください。
グローバルWiFi
特徴 | 利用できる空港が多い 200カ国以上で使える |
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受け渡し方法 | 空港(受渡手数料:500円(税抜)) 宅配(受取:500円(税抜)、返却:郵送(実費)または空港で返却) |
利用できる空港 | 16ヶ所(旭川・新千歳・仙台・新潟・成田・羽田・静岡・小松・中部国際・伊丹・関西国際・福岡・大分・宮崎・鹿児島・那覇) |
支払い方法 | クレジットカード・後払い(コンビニ、郵便局、銀行) |
料金 | アメリカ:921円〜/日 ハワイ:921円〜/日 韓国:636円〜/日 香港:636円〜日 台湾:636円〜/日 イタリア:921円〜/日 フランス:921円〜/日 オーストラリア:921円〜/日 |
同時接続台数 | 5台まで |
サポート | 24時間365日(LINE・メール・SNS・電話・Skype) |
年間100万人以上と最も利用者数が多く、2014年、2016年にはトリップアドバイザイザーのユーザーが選ぶモバイルWi-Fiルーターの1位を獲得しています。
料金は平均的ですが、利用できる空港が最も多いのが人気の理由。またハワイ、韓国、台湾では現地で受け取りすることもできます。
メールや電話以外のサポート体制も充実しているので、旅行先で何かトラブルがあった時も安心ですね。
Wi-Ho(ワイホー)
特徴 | 4Gの料金が安い 200カ国以上で使える |
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受け渡し方法 | 空港(受渡手数料:500円(税抜)) 宅配(受取:500円(税抜)、返却:郵送(実費)または空港で返却) ※宅配送料は3,000円以上の利用で無料 |
利用できる空港 | 5ヶ所(新千歳・成田・羽田・関西国際・福岡) |
支払い方法 | クレジットカード |
料金 | アメリカ:750円〜/日 ハワイ:750円〜/日 韓国:750円〜/日 香港:680円〜日 台湾:590円〜/日 イタリア:970円〜/日 フランス:850円〜/日 オーストラリア:850円〜/日 |
同時接続台数 | 10台まで |
サポート | 24時間365日(メール・電話) |
Wi-Hoの特徴はなんと言っても4G通信の安さ。
他社の最安料金は3G通信の場合が多いですが、Wi-Hoは最安でも4Gの高速通信になっていることが多く、国によっては他社よりも安く高速なネット環境を手に入れることができます。
複数国で使える周遊プランなども充実しており、キャンペーンでさらに安くなることも多いので絶対にチェックしておきたい会社です。
メリット・デメリット
- 簡単な設定ですぐに使える
- 複数人でシェアして安くできる
- サポートがしっかりしている
- 荷物が増える
- 受け取り・返却に少しだけ手間がかかる
海外用のレンタルWi-Fiは、各社ともサポートがしっかりしていて設定なども簡単にできるので、プリペイドSIMの利用が難しい場合や、複数人での旅行には最適です。
また周遊プランや長期プランなどもあるので、複数国に行く場合や長期滞在する時にもオススメですね。
まとめ
海外でスマホ・携帯電話を利用する6つの方法をご紹介しましたが、あなたにピッタリの利用方法は見つかりましたか?
やっぱり旅行中にどこでもネットが使えると旅の満足度も上がると思うので、プリペイドSIMやレンタルWi-Fiを使ったことがない人はぜひ試してみてくださいね!
人生の大切な思い出になる海外旅行。少しでもお役に立てれば幸いです。
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