Macは標準で備わっている機能「Time Machine」で、簡単にデータのバックアップを取ることができますね。
最近はDropboxやGoogleドライブなどのクラウドストレージにバックアップを保存する方法もありますが、どのサービスも1TBで年額1万円以上はかかってしまうので、外付けドライブを買ってTime Machineを設定したほうがコスパは良いです。
これからTime Machineを使い始める人のために、失敗しない外付けドライブの選び方と、おすすめのHDD・SSDを紹介したいと思います。
Time Machineの設定方法はこちらの記事をどうぞ↓
関連記事 Mac Time Machineの失敗しない設定方法・使い方を徹底解説!
Time Machine用のHDD(SSD)の選び方
Time Machine用の外付けドライブを選ぶ時に注意したいポイントは以下の通りです。
- 【容量】バックアップ対象より多めの容量を選ぶ
- 【接続方式】USB or Wi-Fi
- 【サイズ】据え置き or ポータブル
- 【ストレージタイプ】HDD or SSD
それぞれ詳しく解説していきます。
容量の選び方
バックアップ用のHDDは、バックアップ対象の使用領域の1.5倍〜2倍くらい必要と言われています。
2TBのiMacで1TBを使用しているなら、1.5〜2TBのHDDがあれば良いということになります。いずれ2TBフルに使いそうなら、3〜4TBのものを用意するという感じですね。
Time Machineは初回に使用領域の全てをバックアップし、2回目以降は変更のあった差分のみバックアップを取りますが、この「差分」が普段の使い方で変わってきます。
HDDの容量にもよりますが、オフィス系の書類データがメインなら毎回の差分の容量も小さくなるので、数ヶ月〜数年分までバックアップを溜めることができます。
動画や写真など重いデータを扱う人は日々の「差分」データも大きくなるので、数ヶ月分のバックアップを残したいなら大容量のHDDが必要になります。
容量が足りなくなると古いデータから自動的に削除されるので、容量が多いほど、より過去の状態まで遡れるということになります。
パーティションで分けるなら大容量
1台の外付けHDDをバックアップ用とデータ保存用にパーティションを分けたいという人もいますが、基本的にはオススメしません。
だって万が一バックアップHDDが故障したら、元データも一緒に消えちゃうことになりますからね。リスク管理としては元データとバックアップ先は分けたほうが無難です。
とはいえノートタイプなど容量の小さい機種を使っていると、1台でバックアップとデータ保存に使いたい場面も多いはず。重要ではないデータなら、パーティションを分けて保存するのもアリかなと思います。
まとめると以下のようになります。
接続方式の選び方
Time Machineは有線(USB)でも無線(Wi-Fi)でも設定することができますが、それぞれの特徴は以下の通りです。
有線接続(USB)
- 安く抑えられる(メリット)
- 通信が安定している(メリット)
- 接続の手間がかかる(デメリット)
有線の場合、iMacなどは繋ぎっぱなしで問題ないと思いますが、MacBookなどはバックアップのたびに接続するのは少し手間かもしれません。
無線接続(Wi-Fi)
- 毎回の接続の手間がかからない(メリット)
- コストは高くなる(デメリット)
- 通信が不安定になる場合がある(デメリット)
- USBより転送速度が遅い(デメリット)
- 最初の設定が難しい(デメリット)
以前は「AirMac Time Capsule」というWi-Fi接続でTime Machineを設定できるApple純正の製品もありましたが、AirMacシリーズは2018年に販売終了となりました。
そのためWi-FiでTime Machineを使うためには、自前でNAS環境を用意することになりますが、USBで繋ぐタイプよりコストは高くなってしまいます。
規格による転送速度の違い
同じUSBでも2.0や3.0など規格の違いによって、転送速度が変わってきます。転送速度は速ければ速いほどバックアップやファイルの移動などが早く終わることになります。
規格ごとの転送速度の違いは以下の通りです。
通信規格 | 速度 |
---|---|
USB 2.0 | 480 Mbps |
USB 3.0 | 5 Gbps |
USB 3.1 Gen 1 (USB 3.2 Gen1) | 5 Gbps |
USB 3.1 Gen 2 (USB 3.2 Gen 2) | 10 Gbps |
USB 4 | 40 Gbps |
カッコ内の赤文字は最近になって名称変更された新しい名前です。市販のUSBは「3.1 Gen1」でも「3.2 Gen1」でも全く同じ性能ということになります。ややこしいですね。
Wi-Fiは最大1Gbpsなどと言われてはいますが、実際には様々な要因でそこまで転送速度が出ることはありません。良くて数百Mbpsといったところなので、USB3.0以上の速度の方がはるかに速いことになります。
まとめると以下のようになります。
サイズの選び方
HDDの物理的な大きさの選び方ですが、基準は「持ち運ぶかどうか」ですね。それぞれの特徴は以下の通り。
据え置きタイプ
- 価格が安い(メリット)
- 電源が必要(デメリット)
ポータブルタイプ
- USBバスパワーで電源不要(メリット)
- 価格が少し高い(デメリット)
まとめると以下のようになります。
ストレージタイプの選び方
最近はSSDも安くなってきたので、MacBookなどの容量が小さいマシンのバックアップ用なら読み書きの速いSSDを使うという選択肢もあります。
それぞれの特徴は以下の通り。
HDDの特徴
- 価格が安い(メリット)
- SSDよりデータ復旧しやすい(メリット)
- SSDより処理速度は遅い(デメリット)
- 作動音が大きい機種もある(デメリット)
- 衝撃・熱に弱い(デメリット)
- SSDより消費電力が多い・発熱しやすい(デメリット)
SSDの特徴
- 処理速度が速い(メリット)
- 作動音がない(メリット)
- 衝撃・熱に強い(メリット)
- 消費電力が少ない・発熱しにくい(メリット)
- HDDに比べると割高(デメリット)
- HDDよりデータ復旧が難しい(デメリット)
以前は「SSDは寿命が短い」と言われていましたが、最近ではむしろHDDよりも寿命は長くなっています。
また「SSDは通電しないで放置するとデータが消える」という話もありますが、実際のところは使用しなくても数年間は大丈夫だそうです。
Time Machine用なら定期的に書き込みするはずなので「通電しないで放置」に関しては心配しなくていいですしね。
HDDでもSSDでも壊れる時は壊れるし、完璧な永久保存メディアはまだ発明されていないので、どちらを選んでも信頼性という部分では大差ないと思います。
まとめると以下のようになります。
Time MachineにオススメのHDD・SSD
容量・接続方式・サイズ・ストレージタイプを考慮した、Time MachineにオススメのHDD・SSDを紹介します。
コスパ重視:据え置きタイプのおすすめHDD
ハードディスクを外に持ち出すことがなく、とにかく安くて大容量が良い!という人は据え置きタイプを選びましょう。オススメ機種は以下の通り。
8TBなら:BUFFALO HD-AD8U3
HDDは8TBだと2万円切るぐらいが最安値クラスになっています。
これぐらい容量があると、複数台のMacのバックアップや、他の外付けHDDも含めてまるごとバックアップなど、用途の幅も広がりますね。
4TBなら:BUFFALO HD-AD4U3
僕が現在iMacのTime Machine用に使っているHDDなんですが、4TBなら一番おすすめの機種です。
比較的コンパクトで音も静かだし、4TBでも約1万円というコスパの良さ、動作も安定しておりレビューに高評価が多いのも納得です。
2TBなら:I-O DATA EX-HDAZ-UTL2K
2TBで一番お買い得なのはこちらの機種。
少しでも安く抑えたい場合は2TBという選択もアリですが、4TBもそこまで値段は変わらないので、個人的には4TBがコスパが良くオススメです。
外でも使えてコスパも良い:ポータブルタイプのHDD
外でも使いたいけど、なるべく価格は抑えたいという人はポータブルタイプのHDDにしましょう。
ポータブルHDDなら:シリコンパワー
HDDは衝撃に弱いので、持ち運び前提のポータブルタイプを買うなら「耐衝撃」タイプにしたほうが良いです。
また上記の商品はUSB-Cケーブル同梱版もあるので、Type-Cしか搭載していない最近のMacBookでもそのまま使えます。
4TB、2TB、1TBと各容量で見ても他メーカーよりもコスパが高いのでポータブルHDDならシリコンパワーの機種をオススメします。
衝撃に強く処理速度が速い:ポータブルタイプのSSD
小型で衝撃に強いので持ち運びしやすく、さらに処理速度も爆速なSSDですが価格はかなり高いです。4TBだと10万円近くもするので、買うなら2TB以下が現実的だと思います。
2TB SSDなら:BUFFALO SSD-PGM1.9U3-W/N
名刺サイズのコンパクトなボディで持ち運びには最適なSSD。デザインもオシャレなのでMacとの相性も良さそうですね。
USB 3.2 Gen 2に対応しており、コネクタ部分はType-AでもType-Cでも両方使えるように変換アダプターが付属しているのも嬉しいポイントです。
1TB SSDなら:BUFFALO SSD-PG1.0U3-B/NL
SSDの1TBにしてはだいぶ安いのでお得な機種です。USB3.1 Gen1に対応しており速度も十分。大きさは名刺より一回り大きいぐらいですね。
ただこの商品はUSB Type-Aにしか対応していないので、MacBookなどで使う場合は以下のような変換アダプターが必要になります。
500GB SSDなら:BUFFALO SSD-PG480U3-B/NL
500GBも現在はBUFFALOの商品がオススメです。なんと言っても値段が安いし性能も問題ないので、他のメーカーを買うとしたらデザインの好みぐらいしか選ぶ理由がないですね。
レビューも高評価が多く、安心して購入できると思います。
250GB SSDはオススメしません
250GBのSSDを購入するとしても、上記で紹介したBUFFALOの機種がオススメです。
でも500GBとあまり金額が変わらないので、どうせなら少し頑張って500GBを購入したほうが良いと思います。
NASで自動化:おすすめのネットワークHDD
HDD内蔵タイプ:BUFFALO LS220D0402G
こちらの機種は最初からHDDもセットになっているので、ルーターに繋げるだけで使用可能です。2TB、6TB、8TB、12TBもあります。
さらに「Time Machine 対応」となっているので、他の商品に比べると設定もやりやすいと思います。NAS初心者にオススメのモデル。
HDD別売タイプ:Synology DS218j/JP
NASと言えばこういうHDDが別売のタイプがメジャーです。「ベイ」はディスクを追加する空きスペースの数のことですね。
こういう裸のHDDを購入する必要があります↓
NASは出先からもデータにアクセスできたり、複数人でデータを共有しやすいなどメリットもありますが、無線接続なので転送速度はUSB3.0などにはどうしても劣ります。
どうしても無線でバックアップしたいという場合は検討しても良いと思いますが、用途が「Time Machineだけ」の場合は正直あまりオススメできません。
まとめ
Time Machineは非常に便利な機能なので、Macユーザーなら使わないのはもったいないです。特に仕事でMacを使っているなら必須だと思います。
まだ使っていないのであれば、あなたに合った環境を構築してぜひ利用してみてくださいね。
Time Machineの設定方法はこちらの記事をどうぞ↓
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DICEさん、いつも記事楽しみにしています。
デサインが素晴らしいからだと思いますが、読みやすいです。
私もそのようにサイト設計ができるといいのですがw
ところで、目次以外の強調の部分はcocoonの「スタイル」をお使いだと思うのですが、
◯の➧とか色とか囲いの部分とか…こういった箇所はカスタマイズしているのでしょうか?
やり方をご教授いただけますでしょうか?!
僕の場合はHTMLとCSSで自作していますが、Cocoon標準の機能でも同じことができますよ。近いうち詳しいやり方の記事書きますね!